おなかへったすぬーぴーはほっぶす

2018/07/03


理論とモデル② 092 意味無い行為なんてないホッブス問題の解決策~



16fs231 板谷友貴



  あなたは「行動」と「行為」の意味の違いを知っているだろうか。恐らく多くの人は意味を知らないままこのふたつの言葉を使っているのではないだろうか。

  社会学においては、行動と行為という言葉は大きな違いを持つ。ドイツの社会学者であるマックス・ヴェーバー(1864-1920)による区別では、「行動」とは、人間が見かけの上で何かをしている場合のその全てが「行動」となる。遊ぶ、書く、戦う、勉強する…などである。行動には生理的な反応も含まれる。反射や、あくびなども行動に含まれる。「行為」については、明確な意図の元に行われるものを行為とヴェーバーは定義している。

  ヴェーバーは行為の中でも他者との繋がりをもって行われる行為を「社会的行為」と呼び、この社会的行為の中には目的合理的行為、価値合理的行為、感情的行為、伝統的行為の4種類があり、ヴェーバーは社会的行為を4つの種類に分類している。

  1つ目の目的合理的行為についてだが、これは目的を達成するために行う行為のことである。例えば、志望大学に合格するために勉強をするといったように、志望大学に合格するという目的を達成するために勉強という行為を行うといった具合である。

  2つ目の価値合理的行為については、行為を行うこと自体を目的としている場合の行為のことであり、例を挙げると、暇つぶしなどがそれに当たる。目的そのものが暇をつぶすことであり、価値合理的行為とは目的と行為が同じ意味を持っていると言える。

  3つ目の感情的行為とは、怒る、悲しむなど、感情によって行為を起こしたものが当てはまる。

  4つ目の伝統的行為に関してだが、これは朝起きたら顔を洗う、歯を磨くなどの、目的があるにはあるのだが、それを意識せずに、日々のルーチンワークになっている行為のことが伝統的行為と呼ばれる。

  私はこれらの分類を利用することが、社会学を理解するのに大きな役割を買っていると感じる。

 また、社会的行為についてはアメリカの社会学者でハーバード大学教授であるタルコット・パーソンズ(1902-1979)も述べており、彼は社会的行為をホッブス問題の解決に利用できると考えた。そもそもホッブス問題とは、人々が自然権を行使すれば、人は争い合う…という内容である。「万人の万人に対する闘争」というのはホッブスが人々が自己の利益を追求すれば闘争が起きるというのを言い表した表現である。パーソンズは人の行為についての理論を理解すれば、ホッブス問題解決の糸口が見いだせるとしている。具体的には、行為には主意主義という性質が含まれているとパーソンズは考えており、(主意主義というのは行為には自分の選択が含まれているという意味である)主意主義の中に規範的オリエンテーションと呼ばれる、人々の基本的な選択が主意主義の中に含まれており、人々が規範的な選択をし、行為することで、ホッブスが唱えている「万人の万人に対する闘争」という状態を回避出来るのではないかと言うものである。

  私もパーソンズの考えるこの理論に賛成であるし、今後推し進めて行くべき考え方であると感じる。現代風の言い方で言い換えると、規範的オリエンテーションとはモラルである。現代の人々にはモラルが不足していると感じる場面が多々ある。パーソンズの規範的オリエンテーションの考え方を広く普及させ、人々にモラルを植え付けるのは、人々の幸福のためにも大切なことであるのではないだろうか。